中ぐらいなり、天和山 (Jan. 3, 2004)



 温暖な正月休み。初登りは天和山にしよう。声をかけると、カズさん、ピッケル君が手を上げた。
 おいおい、男三人かよ。(^O^)
08:00
 下市口でカズさんと合流。
08:30
 ピッケル君と合流すべく黒滝道の駅に着くと、あらあら、のんぶーさんもいた。
 「ドタ参やけどいい?」
 「もちろんOK」
 のんぶーは赤いジャンパーでまさに紅一点の花を添えてくれた。
 
 風もなく、空には雲ひとつない。天和山では絶好の展望に恵まれるに違いない。
 「もし、一転俄かにかき曇りなあんてことになったら、この中にバチ当りもんがおるんやで」

08:55
 和田発電所の橋を渡る。
09:25
 三つ目の鉄塔。まずセーターを脱ぐ。
 登りはテットー徹尾尾根を。かなりな急登ではあるが、やはりここでしんどい思いをして、正月休みのぐうたらな体をしゃきっとさせておこう。それにしても見上げるほどの急登である。右後ろに唐笠山のとんがりが見える。
 雪は思ったより少なく、気温も高かったせいか、アイゼンを付ける必要もなかった。

10:20
 川瀬峠で一本。
 のんぶーさんが幾種類ものティーバッグを出して、「どれにする?」と茶を淹れてくれる。自家製のケーキを分けてくれる。
 男三人だったら、こうはいかない。

 稜線に沿って、天和山山頂まではあと30分ほどである。
 若干増えたものの、まるで春のようなざら目雪である。昨日のと思われる踏跡がひとつあった。
 ひとつ目のピークはやや急で「こんなんあったか?」
 ふたつ目のピークを越え、右に大峰山並みが見え始める頃になって、雲が出てきた。
 「おいおい」
 曇りではないが、青空の面積が狭まってきた。大峰山系はといえば、もやに霞んで、しかも太陽の光が雲に遮られている。
 「あらあら」
横一線に見える道が栃尾辻への林道か? 頂仙岳
八剣・明星 神仙平


11:00
 ほどなく、みっつ目のピーク、天和山山頂である。
 展望台は一段下ったところにある。
 日は射したり隠れたり。半ば霞みながらもいちおうの展望に「中ぐらいなり」の満足である。
「中途半端なバチ当りもんがおるんとちゃうか」
「いやいや、中途半端にふだんの行いがいいのがいるんとちゃいますか」
「誰や、誰や?」
とお互いの顔を見合うことであった。

 雲が切れるのを待とうと写真を撮ったり、やや早めの昼ごはんを食べたり、ほぼ一時間、この展望台で遊んだことであった。
 気温は高いし、風もない。

12:00
 ほな下りましょか。
 下りは川瀬峠から、旧道と言ったほうがよいのかもしれない谷筋の巻き道を下った。

 カズさんもピッケル君ものんぶーも健脚である。
 とっとと、あっという間に下ってしまった。

13:15
 下山。

 黒滝道の駅まで戻ると、ピッケル君、のんぶーの車に円さんのメモがあった。どうやら近くの山に来られた帰りのようである。

 暖かくてなにより。「中ぐらい」ではあったが、また今年はどうしようと明確な意図もないけれど、こうして一年の山行が始まるんだなあと思いながら帰途に就いたのでありました。



ピッケル君:天和山(1284.7 m) 2004年1月3日(土)