熊渡から狼平を経て、弥山・八剣 (Mar.14, 2004)

高崎横手最高点

 DOPPOさんにお誘いをいただき、みーとさんと三人で、熊渡から狼平、弥山・八剣へ行ってきました。
 トンネル西口へのゲートが閉じているこの時期、熊渡から取り付くのが最短距離。
 まだまだ雪はたっぷりとあり、空は青く、日の光りは遮るものもなく真っ直ぐ射してきました。年に何度とない好天の一日と言っていいでしょう。2000mに少し足りない標高ですが、近畿の最高峰。やはりこの高さまで来ないと味わえないものがありますね。
 ことに、弥山から八剣へはいつもの道ではなく、上の吊尾根に沿って歩きましたが、真っ白な道とそこからの展望は最高でした。
 
(一)万葉の森から熊渡
05:30
 万葉の森で待ち合わせて、DOPPOさんの車で熊渡へ。
 みーとさんとは2002年5月12日、迷岳の山頂でお会いして以来だけれど、HPはちょくちょく拝見している。沢、スキーとオールラウンドな人だ。写真に写るときはなぜかVサインをするやや古風な人でもある。(^O^)
 D氏「いまどきそんなんする人おらんでぇ〜」

(二)熊渡登山口から狼平
07:00 
 熊渡林道終点。
 DOPPOさん、みーとさん、郭公の順に山道に取り付く。いきなりの急登で、右太腿にやや違和感があった。力が入らないのだ。昨日の疲れが残っているのかもしれない。
 取り付きには雪はなかったが、急登を過ぎ巻道を登るにつれ徐々に増えてきた。日陰であり、早朝のことだ。しっかりと堅く締まっている。踏跡がひとつあった。たぶん昨日この道を往復されたものと思われる。
 天川からの合流点手前の巻道は、まだアイゼンを履いていなかったので靴で足場を切りながら歩いたせいか、急斜面でもあり緊張を強いられた。

08:30 
 やっと天川からの稜線に到着。ナメリ谷の源頭部あたりになろうか。ここまでくればひと安心。僕もアイゼンを履いた。
 頂仙岳を巻き終えるまではずいぶん堅い雪だった。
 「帰りに頂仙岳も登ろうか」とD氏。
 ここからしばらくは平坦。視界も開けた。抜けるような青空。高崎横手からまるで双子のように弥山と八剣が見える。
 たっぷりの雪の中を狼平へ下る。

狼平 この距離感が微妙です。(^O^)

10:00 狼平
 雪の反射で目が痛い。弥山への階段が見えないほどの雪だった。
 風もなく暖かい。ここへは何度も来たけれど、きょうはとても新鮮だ。
 (2001年1月13/14日、DOPPOさんと天川川合から弥山へ登ったときはめちゃ寒く、さらさらの新雪だった。)
 
(三)狼平から弥山・八剣
 階段が見えないからおおよその記憶で右へそれから左へ。これまで階段があるから何気なく歩いてきたけれど雪に隠れているとどっちへ行ったものやら。
 DOPPOさん、みーとさんともに健脚である。気温が上がったせいか雪は柔らかくなりアイゼンの下に団子ができてしまう。まるで高下駄状態である。ただでさえ遅いのにますます遅れてしまう。谷を挟んで八剣が見える平坦なところでアイゼンを脱ぐ。
 弥山はもうそこだ。

11:25 弥山小屋
 小屋の前にある鳥居は半分以上雪で埋まっていた。
 昼ごはんを食べ、空身で八剣へ。
 いつもだと鞍部の道を鹿避けのフェンスに付けてある扉を開けながら歩くのだが、雪のために開かないだろうから一段上のまさに吊尾根を歩くことにする。ここを歩くのは初めてだ。これがなかなか良かった。ぐんと視界が開け大台側が一望できた。きのう歩いた三本栂からp1418、奥駈への稜線も見える。一のタワ方面の奥駈の白い道も見える。
 分厚い雪の上、白い道を八剣山頂へ。

道標がこんなに・・・ 吊尾根を八剣へ
八剣から仏生、釈迦ヶ岳 八剣から大普賢
名残惜しいですけど・・・ 振り返って撮りました。

12:20 八剣山頂
 とうとう来てしまった・・・。
 この冬、大峰の主稜線には近づけないから、前衛峰と言うより衛星峰とも言うべき低山をいくつか登ったけれど、やはりこの高さまで来ないと味わえないものがある。好天に恵まれ、ピュアな日の光りを浴びながら真っ白な雪の中を歩くことができた。
 「神仙境」、八剣から弥山までふたたび吊尾根を歩きながらふとそんな思いが脳裏をよぎる。

13:00 弥山小屋

高崎横手にて 頂仙岳

(四)頂仙岳を経由して下山
13:40 狼平
 雪をズリズリさせながら下りは40分で狼平まで下りた。
 空いたテルモスとペットボトルに水を汲む。山の土産だ。これでコーヒーを飲む。

お疲れさまでした。

 高崎横手を過ぎ頂仙岳へ取り付く。標高差はわずからしいのだが、イガイガの道で往生した。
14:30 やっとのことで頂仙岳山頂にたどり着くとなんと稲村、山上、大普賢、行者還方面がきれいに見渡せた。
 天川側への下りは案外すっきりしていてこれまた雪をズリズリさせながら下った。

 熊渡へは往路の巻道ではなく尾根を下る。
16:20 熊渡

 ふう。かなりハードだったぞ。

 DOPPOさん、みーとさん、ありがとうございました。
 また行きましょね。








みーとさん:熊渡から雪の弥山、そして八経まで

DOPPOさん:No,399 憧れ・冬の八経ヶ岳へ 熊渡から狼平・弥山経由