光流寺から武士ヶ峰南峰、付、白石山 (Aug.21, 2004)
沢原から五色谷林道を終点まで詰めると、ユンボーが2台停まっていた。伐採木の運び出しなのか林道の延長工事なのか、とにかく5月とは様変わりである。
じつはここから取り付いて某所へ行くつもりだったが、予定を変更して、天の川青少年旅行村のある光流寺から尾根筋を武士ヶ峰へ行くことにした。
09:15 光流寺
お寺はなにやら改装中。工事のおじさんに登山口を尋ねると、東側に山へ入る道があった。
「道はあそこやけど、行けるかどうか知らんで」
道はしっかりしていたが、いきなりの笹の藪こぎ。
道に沿って尾根を右に巻き、浅い谷に比較的新しい橋が架かっていてそれを渡ると廃屋があった。その向こうはやたら明るく確かめに行くと、白井谷林道の終点だった。
「なるほどそうか、この道だな。ということは紫流滝の方へは行かないんだ」
上に登ると山側への道と巻道との分岐。テープを巻く。
溝状の道はあんまり人が入った形跡はなく枯葉がクッションになっている。倒木が遠慮なく道を塞いでいる。曇り模様のせいかやたら暗い。こんなところでマムシに遭ったらどうしよう。
まだ杉の植林帯の中だから人は入っているはずなのだが、分岐がところどころにあり、斜面をこそいだような踏跡らしきものがあった。きっと山林主のショートカットなんだろう。
40分ほどで尾根に出た。尾根に出ると尾根筋からも登る道があった、きっとこれが紫流滝側からの道に違いない。ここにもテープを巻く。
あとは尾根に沿えば大丈夫。p993と思われる急登の手前で一本。
急登を登りかけると左に巻道がある。巻道が必ずしも登山道とは限らない、尾根に沿えば間違いない。そう思って尾根に登るとたしかに道らしきものはあった。テープもあったし、青いペンキマークも続いていた。そのペンキマークは小ピークからがくんと左へ下っていたが、尾根はまっすぐ続いているから、尾根に沿うべしと緩く下って行くと下るだけで前に山が見えない。谷を挟んで遠くの山が見えるだけである。
「あれ?」
地図を開くと、どうやら茗荷平へ下る尾根筋のようにも思われた。
「やれやれ」
尾根にはこんなでっかいきのこがいくつも。 |
11:00
先ほどの小ピークまで引き返し、ペンキマークに沿って下ると巻道と合流した。
ペンキマークはさらに下っていたが、山中でちょくちょく見かける赤黄赤のテープがありどうやらその巻道を示しているようである。
なんだ、巻道でよかったのか。
11:35 白石山分岐
ぐうっと巻いて再び尾根に出て更に登ると、どうやらここが白石山との分岐のようである。
白石山もぜひ行っておきたいが時間もかかっているのでまず武士ヶ峰を目指そう。
北峰は今年の3月とつい先々週行った。山名板こそなかったが地図的には間違いない。問題は南峰である。これがどこだかはっきりしなかったのだ。
11:55
鈴の音が聞こえ、お二人の登山者と遭った。こんなとこで会うなんて。
どうやら西の谷林道を高城山からの稜線まで来て、武士ヶ峰北峰から来られたようだ。
「もうこんなとこしか残ってないねん」
お互いの来た道の情報を交換しあう。
たぶん南峰と思われるが・・・ | 金剛・葛城山が見えた。 |
12:40 武士ヶ峰
小ピークをいくつか越えると、「武士ヶ峰」の山名板があった。
北峰ではないのだからここが南峰なんだろうか? 北峰より南峰の方が若干高い。
ここでお昼。伐採のせいか西側はきれいに見渡せ、金剛・葛城山まですっきりと見通せる。
先々週、乗鞍岳から北峰まで歩いた稜線も見えた。
ってことは、あれが北峰だよな。なんだか向こうが高そうだ。だいいちここからだと相当下って(下ったところに林道が走っている)、ぐんと登らなければならない。
50000分の1の地図では北峰南峰間は直線で約500mだが、こんなに深い切れ込みがあるようには見えないのだ。
いったんは下ってみたものの、帰りの時間のことも考えると、気が萎えてしまった。
13:20
北峰方面 |
ふたたび山名板まで引き返し、もう一度北峰方面に目を向ける。
「う〜ん、よおわからん」
いづれ下の林道まで来て、ここと北峰間をピストンすれば、ここが南峰かどうかが判然とするはずだ。
(Oct.3, 2004 注記)
西ノ谷林道に入ってみたが、武士ヶ峰南峰、北峰間の鞍部には林道は通っていないようである。西ノ谷林道から分岐するトチラ谷林道はずいぶん手前であり、むしろ白石山に近い。
高城山からの稜線を越えて向こう側まで歩いてみたが武士ヶ峰からは遠ざかる一方。
ということは写真には「北峰方面」と書いたが、どうやらそうではないようだ。
いずれ確認しにまた行ってみようと思う。
地図的には高城山からの稜線沿いに登ってピークのやや南に北峰のピークがあることになっているが、そこには山名板はなかった。
だから、上の写真の武士ヶ峰は南峰ではないかと思っているのだが・・・。
???である。
さて、帰ろう。
白石山はどうしよう? ついでに来るわけにもいかんからやっぱり行っておいたほうがいいのだが、かなり疲れてもいた。汗は遠慮がないし、足の裏もずいぶん痛かった。
先ほどの道を引き返すと、白石山分岐の手前で再びお二人にお会いした。
白石山まで行って来られたそうである。
「なあんも見えんかったけどね。分岐から15分か20分じゃないかな」
武士ヶ峰のことをお聞きすると、北峰のところにP1000がありそこで高度計を合せて、山名板では1025だったとのこと。
「う〜ん、ということはやっぱり南峰なんかなぁ・・・。なんか、向こう側(北峰)の方が高そうな気がするけどなぁ・・・」
もう一方が、
「オレもそんな気がするわ」
「なんか似たようなことやってるね。またどっかで会うやろね」
そんな話をして、僕は分岐を白石山へ。存外平坦な道だった。
14:55 白石山
下りは、スムーズだったが、麓で一箇所間違えた。
「おや? こんなとこ通ってないぞ」
再び引き返すと僕のテープがあった。
「そうやそうや。こっちやった」
16:45 光流寺
ふう。やっと下りれた。
七時間半だった。
1.5Lの水はすべて飲み、さらに下山後缶ジュースを飲んだ。
帰宅して体重を計るとマイナス3キロ。
洗濯機に放り込んだシャツは汗でかなり重たくなっていた。
なお、5箇所ほど巻いたテープは全て回収した。
尾根に出るまでは、ことに麓からはいくつかの道があるようで、僕のテープで誤解が生じてもいけないからだ。