護摩壇山から伯母子岳 (Nov.21, 2004)

 伯母子岳は初めて。
 野迫川村の大股から登れるが、護摩壇山からも林道を走って、稜線伝いに遊歩道が付いているらしい。展望を楽しみながらのんびりと歩いてみようと思っていたら、「そらつまらんで、護摩壇山からしっかり歩こうやないか」とDOPPO氏。

 06:00に待ち合わせて河内長野を抜け橋本を通過したのが06:40。九度山から高野山に向かって道は登り、つづら折れである。
 高野山からはほぼ平坦な龍神スカイライン。08:00前に護摩壇山のひとつ手前の駐車場に着いた。

 伯母子岳の地図は国土地理院のを持っていたはずで、前夜乱雑な部屋を探したが見当たらないのでネットから取り込んだ。ルートを赤鉛筆でなぞっておく。
 「これですよね?」
 「えっ? ちゃうで。もっと手前やで」
 DOPPOさんも同じサイトから取り込んでおられて、それが何枚にも繋がっている。僕のは一枚である。
 「えっ? そんなに長いの?」
 たしかに最後の地図のピークには「伯母子岳」とあった。気も遠くなるような長さである。僕のには、標高はほぼ同じだが、ピークに山名はなかった。
 一人で行ってたらまったく別の山へ行って「伯母子岳、行って来ましたよ〜」って言ってたところである。
 「往復8時間やろな」

古畑山(P1308) p1298

 奥千丈林道をやや速足で歩きはじめる。アスファルトの道でつまらないからところどころで山道に入る。「古畑山」の山名板があった。これがp1308。
 廃道寸前の箇所もあり、笹薮を漕ぎ、倒木をまたぎ、「あらあら」と再び林道に戻ることであった。

10:10 ようやっと伯母子岳登山口。林道約7kmをほぼ2時間で歩いたことになる。
 山道は車一台が通れるほど幅が広く、勾配も緩やかだ。登山口の道標には伯母子岳まで5.6kmとあった。片道12.6kmである。
 晩秋の好天を狙ってきたつもりだったが予報に反して曇り勝ち、でも紅葉の落ちてしまった道も悪くはない。

口千丈山 散策道

10:40 口千丈山(p1330.8)
10:55 牛首山
 ここからいったん浅く下って向かいのピークを巻き、稜線に沿って右に折れると正面が伯母子岳。

伯母子岳 振り返るとP1341

 大股への分岐を左に見て直登。さすがにきつい。
11:45 伯母子岳山頂。
 風があり座り込むには寒すぎる。風裏で昼ごはんのつもりで東に下ると、山小屋があるという。10分ほど下ったろうか、伯母子峠にその山小屋があった。すでに四人が食事中である。
 12:15 その四人と歓談しながら食事を終え、「では、お先に」と小屋を出る。なんせ、まだ12.6kmを歩かなければならないのである。

伯母子峠山小屋 ブナ

 山頂へは戻らずに、大股へ下る巻道を歩く。途中に分岐があるはずだ。
 この頃ようやく晴れ間が見えてきた。
 分岐を左へ取り、往路と合流。向かいのp1341は巻いたけれども、しっかりとした山だった。

 護摩壇山は1372m、伯母子岳は1344m。周辺のピークも1300m台の山が多い。
 大峰奥駈は山上ヶ岳から釈迦ヶ岳までは、1700mから2000mたらず。高野三山は900mから1000mをわずかに超える程度と、なぜか同じ山域には似たような標高が多い。なんだか不思議だ。

14:00 登山口に戻る。
 「やっぱり伯母子岳は大股から登った方がええで」とD氏。
 あと7kmの林道歩き。ゆるやかではあっても登りはこたえる。左に護摩壇山がだんだんと近づいてくる。

林道にて

 ようやく奥千丈林道を終え、龍神スカイラインをほんの少し登り、展望台の下を通る。

おつかれさん。よう歩きましたね。

 さすがに、最後の登りはきつかった。
15:50 護摩壇山。
 ついに25kmを歩き通したのだ。
 護摩壇山は和歌山県の朝日夕陽百選に選ばれている。落陽には少し早かったが、果無山脈に夕陽が落ちるさまはたしかに悠久の時の流れを感じさせることだろう。
 帰路の車中、高野山までのスカイラインを走る間に日は暮れた。










 いろいろと 悩み果て無し 果て無しに 日は暮れてゆく 蜜柑食いつつ





DOPPOさん:護摩壇山から伯母子岳