筏場道から七ツ釜高 (Jul.29, 2006)
DOPPOさんの七ツ釜高に便乗させていただいた。
いくつかのルートを想定したが、どうやら筏場道から行かれるようだ。だが、崩落が三箇所あり通行禁止になっている。
「行けるんかなぁ・・・」
念のためにネットで検索すると、通っている人もいて、崩落箇所の写真もあった。
何とか行けそうな気もしなくはない。
大迫ダムを渡り入之波温泉、三ノ公への分岐を右へ、筏場へ向かう。
林道にゲートがあった。地図、看板を照合すると、どうやらここが筏場道への入口のようである。ゲートのある林道は白倉又谷へ、筏場道はここから左の沢へ下りる。
06:00
沢へ下りるとしっかりした道である。道標もしっかりしていた。
沢沿いだから幾分滑りやすかったが道幅もあり、手すりらしいガードもあり、渓谷の観光地を目論んだ気配さえ窺われる。
五色湯谷へ | 釜ノ公谷吊橋 |
06:40
釜ノ公谷に架かる吊橋もまたしっかりしていた。ここから先が通行禁止になっていた。
橋の崩落があった。山側の岩を掴んで慎重に渡る。
徐々に登り三十三荷。崩壊した小屋があった。
道は巻いているが、ここから尾根にも踏跡があった。地図を見るとこの尾根は大台辻から添谷山へ向かう稜線の途中からここへ繋がっている。
「帰りはこの尾根を下ってもいいですね」
筏場道は幅広の巻道でところどころ石を積んで道を作ってあった。
尾鷲道とこの筏場道が繋がって行商ルートになっていたのかもしれない。
DOPPO新道開発代表 (^O^) | 郭公林業興産お茶汲み (^O^) |
橋の崩落箇所は山側を慎重に、倒木は強引に突っ切り、あるいは谷側に下りながら巻いた。山抜け状態の崩落は手前から高巻いた。下りにはトラロープが張ってあり、それに捕まりながらようよう向こうへ渡った。
08:40
大台辻まで2時間40分だったか。
前線が南下していて遠出の予定だった北ア方面は雨曇りの予報だったが、ここは好天でしかもいい風が吹いている。
一本取って添谷山へ向かう。
つい先月の6月18日、通ったのだけれど、その時よりかなり遠く感じられた。
下りの尾根の見当をつけておく。
僕はもうひとつ手前かと思っていたがDOPPOさん、「いやここやで」
09:45
添谷山から七ツ釜高へはいったん林道に下り、林道をまたいで登り口は急登だったがあとは緩やか。距離はあったが左へ右へ左へと尾根を伝った。
七ツ釜高 |
11:15
七ツ釜高はかなり奥まった山頂だった。谷を挟んで正面が加茂助谷の頭。小屋がふたつ見えた。粟谷小屋、もうひとつは・・・。
七月も終わり、じりじりと暑いが、風がなんともいえず涼しかった。木陰で昼ごはん。
さて、下山。
登りは「左へ右へ左へ」と書いたように尾根を伝ったが、下りでは最初の曲がるところを真っ直ぐ行ってしまったようで、「こんなとこ来てへんで」ってわけで登り返してやっとルートに戻った。
林道に出て、「添谷山へはしんどいから林道を少し歩いて添谷山とp1292との鞍部に登ろう」と言うことになった。
ほどなくその鞍部が見え、緩斜面を登る。
三十三荷への尾根の下り口で一本。
大台辻へ下りなくて済むし、距離的にはずいぶん短くなるからだいぶ早いのではないかとその時は思っていたのだったが・・・。
尾根を下り始めると、
「こらちゃうで〜。もっと右のはずや」
と言うわけで登り返し、右の尾根に移る。藪の中にたしかに踏跡らしきものはあった。
あったが、これまた行き詰まり状態になった。
とんでもない藪の急降下である。人が踏んだ気配もない。
D氏、ネットから取り込んだ地図を見ながら、
「もっと右やで」
と言うわけでまた隣の尾根へトラバース。5万分の1の昭文社の地図では一本の尾根に見えるのだが、実際は支尾根がいくつもある。
浅いガレた谷を挟んでまた右に尾根がある。渡れるか?
見当を付けて急斜面を下り谷を覗くとなんとか行けそう。
「ふう、これか」と下るとまたもや右に尾根が。おそらくp955が見え、「あっちやで」とまたもやトラバース。ピークの手前ですぐ下に筏場道が見えた。
「もう道に戻ったほうがええで」
「そうしましょう」
とやっとこさまともな道に戻った。
古来より先人が築き上げた道、ありがたいことだ。
ショートカットのつもりが余計に時間がかかってしまった。
はじめての尾根を下る難しさを痛感。やはり登って確認すべきだ。
それにしても、いつもながらD氏の読図力には敬服した。
15:55
ほどなく三十三荷。
ここから登りで尾根に取り付いたとしてまともな道があったのかどうか疑問符のままである。
16:10 釜ノ公谷吊橋
途中の滝でタオルを濡らし汗をぬぐう。水を補給。
16:55 林道
DOPPOさん:No.494 筏場から七ツ釜高へ