聖宝谷からオオヤマレンゲへ (Jul.8. 2007)


 あれやこれやで記録が滞ってしまった。
 今年もまたオオヤマレンゲを見に行こう。仲間内でも同じ考えだったらしく、今回もまた大所帯になった。
 聖宝谷はまだだったから、DOPPOさんに話をするとOKとのことで同行していただいた。

 トンネル西口のやや手前から取り付くが、砂防用の堰堤が上へ上へと付けられているせいか、機材用の道がついて歩きやすくなっていた。

聖宝谷。 最後の詰め。

 それが切れるとガレた谷筋になる。小石のつまった道の方が滑らかで歩きやすそうにも見えるのだが実際歩いて見ると足元が柔らかい。比較的大きな石の筋は不安定なところさえ避ければむしろしっかりしているようだ。
 とにかく落石だけ気を付けて歩く。足元を落とせば連鎖的に上からも転げてくる。
 振り返ると、昨年下った奥穂のコルからの白出沢を思い出した。

 ガレた谷は遠目にはみっつほど見えるが、向かっていちばん左が稜線に近い。
 ふうふう言いながらようよう最後の詰めをよじ登ると樹林帯。ほどなく奥駈道に出た。
 聖宝宿のやや手前、奥駈出合側である。

ガレの谷から樹林帯へ 奥駈道

 トンネル西口から登ったメンバーを待ってしばし休憩。登ってくる人に聞くとどうやらショウキランを探し探し来ているようである。
 一団のわいわいがやがやが徐々に近づく。来た来た。

 今回は、円さんの同級生の方や、HAMAさんのネット仲間の方も来られたが、すぐに打ち解ける。
 ピッケル君は前泊で、湯ノ又から中尾尾根を登っているはずだ。
 曇りではあったが、さいわい雨にもならず、弥山への巻道を登ると、ガスの切れ間の一瞬一瞬に鉄山が顔を出す。
 尾根に出て一本。

 このメンバーも元々ネットで知り合ったせいか、HPを持ってる人が多い。それに影響されて僕も作ったのだが、最近は、こっそりブログも作っているよう。じつは僕もそうなのだけれど。HPにリンクせずに、誰ともわからない別の名前を使う。
 ネットの世界の匿名性が、悪くすればとんでもない荒らしまがいの書き込みになってしまうけれど、自らを覆う防御服をひとつひとつ脱いで、生活の断片の中から素の自分を表現できる手段になればいい。そうは思うが、なかなか赤裸々には書けないものだ。

 国見覗きで昼食。HAMAさんから北海道のお土産、オッパイの形をした容器に入ったプリンの差し入れ。イチゴミルクの味がした。味よりもその形で賑わうことである。
 そうこうするうちに、タンタン登場。かなりのハイピッチだったようだ。聖宝宿から巻道ではなく尾根を直登したと。
 さらに、ピッケル君登場。
 「あらあら、えらい早いやん」

 食事を終えて八剣への鞍部へ下り、オオヤマレンゲの道。
 S氏の話では、先週はまだ早かったらしいが、きょうは咲き始めのきれいな花だった。
 この時期もう何度目になるだろうか。

 八剣山頂で一本。ピッケル君はまた中尾尾根へ引き返す。
 もう七年の付き合いだからそれぞれが七つ年を取っている。
 話題といえば、あれが効く、これが効くと健康上のことである。

ショウキラン

 僕もそれに漏れない。血圧がやや高いのだ。

 奥駈出合を下る頃、雨の音がしたがさいわい雨具を着けるほどでもなく下山。
 谷で水を汲んだ。