金剛山。登り上赤坂城址、下り鞍取坂のつもりだった…。
(Jan.27, 2008)
上赤坂城址登山口 |
窓から見える金剛山。主稜線のダイトレを除けば、上赤坂城址、坊領山を経る尾根が最も長そうだ。1993年版の地図では尾根上に黒の破線がついている。次が、その北の谷を挟んだ鞍取坂コースの尾根のようだ。体力測定を兼ねて行ってみよう。
建水分神社まで来たものの登山口がわからない。ちょうど地図の切れ目になっている。迷いながら、やっと上赤坂城址登山口に到着。駐車スペースもあった。
08:50
階段を登るとシーンと両脚に疲労感。
本丸までは20分くらいらしい、途中、いくつかの城址の説明版があったけれど、時代としては専門外である。
小高い山頂が本丸らしい。そのすぐ下に金剛山方面を指す標識板があった。
09:05 上赤坂城址。
展望よし。
上赤坂城址 | すぐ下の道標 |
さて、やや長いぞ。落ち葉でふかふかの道。明瞭とは言いかねるが道らしきものはあった。尾根通しかと思っていたが、かなり巻いた。尾根筋も穏やかだった。ところどころ自然林もあったが、手入れそのものはやや???だが植林帯の中である。杣道に入り込まないように気をつけなければ。でも、新旧のテープはあった。
小ピークの分岐、踏まれ方で言うと右だと思われた。で、右へ下りる。と、畑があるのかブルーシートが目に入った。さいわいまだ好天。先を見やるとどうも尾根が続いている様子がうかがえない。振り返ると、登り返して右へまだ尾根がありそう。というわけで引き返す。たしかに、テープもあった。
09:30 猫路城址。
小休止。地図にある上猫路塞跡のことか。まだ標高405mである。まだまだ先は長い。この道はセトあたりに出そうだ。そこまで行けば山頂はパスしてもいい。下りは鞍取坂コースを下ろう。赤の実線だから道はしっかりしていると思う。
アシ谷への分岐が左にある。地図を出し一応確認。
10:25 鉄塔。
さいわい迷うこともなく歩けた。茶臼塞跡にも気が付かず、坊領山はピークを踏まず巻くのかもしれない。これにも気が付かなかった。
金剛山へ向かう道だが誰にも遭わない。徐々に雪がある。とは言え、ごくわずかだ。誰も踏んでいないし、雪の下は落葉だから少しも滑らない。
青崩道との出合 | 左端の白いところを歩いてきた。 |
11:15
自然保護林と看板があったように思うがフェンスがあり、建物もあった。そのヘリを歩くと目の前を左から右へ歩く登山者。ん???。「おーい」と声をかけて、「どっから来はったん?」と聞いてみたいくらいだったが、その道まで来るとやたら踏まれている。
「ここどこやねん???」
杉にペンキで書かれた文字によるとどうやら青崩道である。人は続々と来る。来ると言うのはどっちが金剛山でどっちが青崩かわからなかったからである。金剛山は地図的には右だが、右も左もやや下っている。青崩道、つまりこの道は登ったことがあるがここの風景には記憶がなかった。
で、聞くと左が青崩。下って来た方によれば、上はアイゼン必携だと。そりゃそうだろう。と思いつつ、持って来なかったことに気がついた。でも、ここまで来ればいい。案外早かった。
鞍取坂コースは青崩側へやや下ったところに分岐がある。赤の実線だから標識はしっかりしているものと思い込んでいた。ここからだとそんなに遠くないはずだ。
ずんずん下り、記憶のある展望地を過ぎさらに下り、「ん?」といったん立ち止まり地図を見る。すぐ上の尾根のような感じだ。下っても左側に尾根はなさそう。少し引き返してその尾根を下る。浅い雪に単独の先行者の踏跡があった。鞍取坂コースはきっとこれだ。踏跡はテープの地点で右に折れている。僕もその跡についた。踏跡は尾根から左へぐんぐん下っている。急斜面だ。かなり下って、疑問符が飛び交う。
「ほんまにこれか?尾根ルートだったと思うけどな。バリエーションかもしれん。いったん戻ろう」
ふうふう言いながら登り返し分岐まで戻りお昼にする。冷たい弁当を食う。地図を見る。
「さっきの道がたぶんこれだから、鞍取坂ルートはこの尾根をそのまま下るんじゃないか? きっとそうにちがいない。万一間違ったとしても林道に出るはずだ。この尾根を下ろう」
食事を済ませ、確信犯めいてこの尾根を下る。
はじめのうちはちゃんとした尾根だったのだ。「そうそう、これだ」と。
ところが、沢の音が聞こえるようになり、道もなんだか急斜面をずりずり下るようになってきた。尾根ではない。「あらら? これは間違いなく間違ってるぞ」
そう気が付いたときはもう沢のそばだったのだが。
ずりずり下ってこんな沢に出た。 | 沢伝いに下るしかなく・・・。 |
12:15
沢まで下りると林道もない。
「ここどこ?」
さいわいかすかに踏まれた道らしきものはあり、どこへ出るかは不明だが、これを伝えば里には出るだろう。と思って下るとついに道が途絶えた。左右の尾根のどちらかに登り返すか? それもかなり急だ。踏跡も見当たらない。ただ、テープはこの途絶えた地点にあった。どういうことだろう? 仕方がない、沢へ下り、沢伝いに少し下ると、倒木の向こうにかすかな道らしきものがあった。これを伝うしかない。倒木を跨ぎ、濡れないように足場を選びつつ下ると沢沿いの道が見えた。「ふう」。
12:25
ほどなく林道。きっとこれが林道足谷線だ。
と言うことは「そうか、オレはこの道を下ったのか」。
と言うことは「先行の単独者に付いて行くのが鞍取坂ルートだったのだろうか」。
地図を見ながらなんだか良くわからない???が飛び交う。
これが林道足谷線ならば、いずれ朝の尾根に登る道の分岐があるはずだ。
林道は山からの水が随所で凍っていた。ボタン雪も舞い始めた。
と、山鳥と思われる羽根がひとつ。かなり長い。ぜひ持って帰ろう。いまは濡れ落葉みたいでしょぼくれているけれど乾けばきれいな羽根になるんじゃないかしら。
猫路城跡。左は山鳥の羽根。 |
12:50
沢に橋が架かっている。きっとこれが朝の尾根への道だ。林道に沿えば楽だが遠回り。山道にもどれば車まで早い。登ってみて朝と違えばまた引き返せばいい。
山道に沿うとほどなく尾根に出て、それは朝の記憶にあった。
13:05 猫路城跡。
13:35 上赤坂城址登山口。