勝負塚山 (Sept.7, 2003)
靴底の張替えが、ありがたいことに予定より早くできていたので、きょうは軽い靴に軽いザック。
「そうだ、三本栂から高塚山へ」。
自宅を出て、一分ほどして肝心の靴を忘れたことに気がつく。「あらあら」。
吉野川対岸の全山から「ミーン、ミンミンミンミー」の合唱。
大名持神社手前のコンビニがこのルート最後のそれだから、けっこう車が止まっていた。いなりずしと巻き寿司。パン一個。今回は500mlのコーヒー牛乳。お茶は900ml、自宅から持ってきた。
小谷林道へ入る。三本栂への稜線まで車で入れるはずだと思いきや、「あらあら」、林道に入ってほんのわずかのところでゲートが閉まっていた。2月に来たときは開いていたのに。いや、そもそもゲートそのものがあったのかどうかさえ記憶にない。
車を降りて様子を見に行く。「あらあら」、鍵がかかっている。
地図を見ると、西原バス停のあたりから高塚山へは入れそうだ。がしかし、どの道から入るのか。勝負塚山でもいいか。あそこなら、駐車場も、登山口も知っている。
引き返しながら西原バス停あたりでは右への進入路を探すが、結局行き過ぎてしまったようだ。「ひょっとするとあれだったか」、あとでそう思える道がないわけではなかったけれど、Uターンするのもいまひとつ気が重い。
「まあ、ええか」と上多古まで引き返し、ワンステ尾へ行ったときの林道へ入り、河川敷の駐車場に車を停め、靴を履き、出発したのがちょうど11時だった。
改めて周囲を見渡すと、切り立った岩場の山々である。
赤い橋を渡り山道に取り付く。
ほどなく赤いテープが左に付いている。ぐっと登り、あっという間に高度を稼ぐと再び道は巻いていた。間違えれば谷へ落ちそうなところをへつる。壊れかけの橋。いくらなんでもこれは渡れない。下へ降りて水が流れる岩場を滑らないようにこの橋を手すりがわりに向こうへ渡る。道はずんずん巻いていて山側は岩である。この道は岩を砕いて作ったのだろうか?
再び左に赤いテープ。ここからまた急登であった。登りだしから遠慮なく吹き出た重い汗も出尽くし、第二弾のさらさらの汗がこれまた遠慮がない。もともとさほどの体力もないせいか、少し不摂生するとさらに落ちてしまう。でも、こうして汗にまみれてはいるけれど、同じ汗をかくのなら、このほうがはるかに体にいい。まさに六根清浄。
尾根に出ると向かいに突き出ているのが山頂部かと思われた。ふう、あと少し。
13:25 勝負塚山山頂。
展望は山上ヶ岳方面のみが望まれた。昼ごはんを食べながら見ていると宿坊らしき建物がいくつか見えた。
長めのレンズに付け替えて何枚か撮った。
13:55 さあ、下りよう。
14:35 単独のおじさんが登って来られた。
「あらあら。えらく遅がけですねえ」
「3時まで登ってみようかな」
「山頂まで、そうですね、ここからだと1時間くらいかな?」
「じゃあ、もうすこしがんばってみようか」
14:50 二つ目の分岐。
15:10 最初の分岐。 もう下りたも同然だ。沢へ行ってタオルを濡らし汗をぬぐう。お茶を飲む。
迷わず無事に登って下りれた。足取りも軽く赤い橋に近づくと、なにやらいつもと感じが違う。
「あらあら」。ストックを沢に忘れたままだった。
15:35
駐車場着。