金剛山から葛城山(Mar.5,1995)

 金剛山から葛城山まで行けば、僕と息子は、二上山から紀見峠までを一緒に歩いたことになる。しかも、金剛山は久しぶりの大雪らしい。
 「おい、行こうぜ」
 「おぉ」

 千早城趾の平らなところでもすでに靴が埋もれそう。合流点を過ぎると道は踏み固められつるつると滑る。山頂は多くの登山者で賑わっていることだろう。
 樹氷がとてもきれい。10時20分には頂上。葛木神社付近はさらに雪は深い。急な下りを息子と二人でわあわあ言いながら下る。まだ踏まれていない端っこを踵から下りたり、真中の踏まれたところを滑ろうと思っても上手く滑れなかったり。

   水越峠への分岐を下ると、さすがに人は少なくなる。雪の白さが更に映える。
 峠へ下り、道を跨いで葛城山側にすこし入ったところで昼食。日陰のせいか寒かった。ぶるぶる震えながら弁当を食べた。

 葛城山への木の階段のところは南に面しているので、雪は融けて泥の道になっている。靴に泥がつまり重い。しかも階段は気合をいれて踏ん張らなければならない。けっこうしんどい登りだった。
 頂上では、子供会なのだろう、大人も交じって「そり」を楽しんでいる。

 下りは、櫛羅の滝、ロープウェイ乗り場の方へ下りたが、日陰のため雪はいっぱい残っていたし、凍っているところもあった。
 木の枝の雪が落ちるとき、それが太陽の光にきらきらと輝いていた。



高見山(Mar.12,1995)

 3月12日は息子と高見山へ行った。初めての高見山である。登山口のすぐ隣は民家。  「ちょっと裏山に」、そんな感じで登り始める。小峠から急登になり、覗きに出て小休止。
 どこかのボーイスカウト、登山グッズに身を固めた二人連れ。途中では見かけたのはその程度であった。
 一旦下ってそれからぐっと登る。徐々に雪が見えてくる。

 頂上は360度の視界。頂上の神社周辺は先着のボーイスカウトが占めている。避難小屋の屋上では、四、五人連れのおじさんが焼肉パーティ。
 小屋の中で昼食。小屋の中では、使いこなされたアイゼン、毛皮の敷物を腰に巻いた老人が一人で昼食をとっていた。これが何ともかっこよかった。