1996年元旦 金剛山

 金剛山からご来光を拝もうと夜中南海高野線河内長野駅へ。バスの時間がわからなくて夜中に着いたもののバスは5時過ぎだったろうか。しばらく駅で待つことになる。比較的暖かな元日であった。

 河内長野と言えば、会社の帰り酔っ払って乗り過ごしてちょくちょくタクシーで引き返した駅だ。ここならまだ近い。三日市までの時もあれば、橋本までの時もあった。

 さて、バスは二台出たろうか。うろうろして列に並び損ねたせいか、立って登山口まで。バスの中では、ロープウェイのところから伏見峠へ行く、とあるパーティの声が聞える。たしかに伏見峠からだと遠望が利く。

 でも、僕は普通に登山口から少しずつ登って行った。道が凍結しているところもあった。

 早朝にも拘わらずずいぶんの人である。最初から飛ばす人もいる。慣れている人もいるだろうが、「金剛山ぐらい」と舐めている人もいたに違いない。見れば途中で気分を悪くしている人もいた。

 きっと、この頃僕自身はなんとか自分のペースが出来つつあった時だったのかもしれない。

 夜明け近くに山頂。雨は降らなかったが、薄曇りと言ったところか。ご来光は拝めなかった。