1月24/25日(1998) the first
紀見峠ー金剛山ー葛城山ー弘川寺

 この冬一番の寒さらしく、土曜は出かける時から平地も吹雪いていた。山中ずっと零下。覚悟の上だったから、別にいいのだが内心風の強さを気にしながら出かけたのだった。
「テントが張れるのかどうか?」
 樹林帯の中だし風裏もけっこうあり、幸いなことにそれほど風には泣かされなかったが、やはり強い所もあるにはあった。でも、おおむね風については助かったといってよい。ラッキーだった。

 半年ぶりの山行。けっこうこたえた。これも覚悟の上だ。

 さて、反省点、問題点を。
 まず昼食。初日は行者杉の掘立て小屋で。粗末だが風を防いでくれるだけでもありがたい。コンビニでおにぎり弁当を買って行ったが、体の動きを止めて食べることになるのがよくない。零下5度ぐらいの気温だから立ち止まるとさすがにこたえる。動いている間はそれほどでもないが、立ち止まったらだめだ。またおにぎりが冷えて硬くなっている。気分もなかなか食べる気になれない。飴とかチョコとか、まんじゅうのような行動食がよくはないか? こんろを出して火をたく気にもなれなかった。時間をロスするだけである。 ここは改良の余地ありだ。

 テントの中。羽毛のシュラフは最高。これは大正解。しかし、ずっとシュラフの中という訳にはいかない。テントの中では風も防げるのでコンロも普通に熱を出してくれるが、火を止めたあとは冷える一方。外は零下10度ぐらいになっていたはずだ。夕方の四時を廻った時点で零下8度だった。ウイスキーのお湯割、すき焼きどんぶりで晩御飯。それからすっかり寝てしまう。夜中の1時過ぎに目が覚める。シュラフから出ている顔の所だけ刺すような冷たさ。シュラフの中に潜り込んでしまう。それにしても羽毛は暖かい。半袖の下着にカッターシャツ。セーター。去年のスリーシーズンのシュラフなら多分眠れなかっただろう。

 ぐずぐず、7時過ぎに目覚める。写真を撮りに飛び起きる所なのに、ぐずぐず。疲れていたのは事実だが、我ながら情けなくなってしまった。

 水越峠から、葛城山への登りはこたえた。嫌になってしまった。それは仕方が無い。ここの階段はそういうものなのだ。
 葛城山で昼食。ラーメンをたく。これがなかなか沸かない。天気はよかったが、さすがに気温は低い。気化促進のためのブースターが要りそうだ。あるいは風除けの覆い。これがあれば内部の温度が高く保てる。それか、前述のような行動食で済ますか? 今回の山行でもっとも役に立ったのは食べ物では飴。これが一番よい。ポケットに入れておける。ポケットに入れられて、立ち止まらずに食べられて、昼食がわりになるもの。それが理想的。

 アイゼンは不要だった。雪が多すぎて凍結どころか、さくさくむしろ歩きやすかったのではないか。気温が上がってくると、だんだん柔らかくなってくるけれど。

 行動食は昼食を含めて、ザックの中ではなくすぐ取り出せる所がよい。冬場は特にそうだ。工夫が要りそうだ。
 カメラもそう。撮るつもりなら首からかけておく。いちいち立ち止まってザックから取り出してなんて事はできない。そんな気になれないのだ。夜明けを撮るのなら、もっとしゃきっと目覚めること。

 寒さ予防のために、ずいぶん厚着をしたが、もう1枚薄くできなかったか? これはよく分からない。動いているうちはよいが、汗をかいているから立ち止まるとその汗のために体を冷やしてしまう。これは何とも言いようが無い。次回の課題としよう。

 葛城山から、昨年登った路を下りた。二上山まで? 無理な話だ。身体がそれなりにできていてもう少し早く歩けたら考えないでもなかったが。

9:40 紀見峠ー 12:30 行者杉ー 15:00 中葛城山ー 16:00 伏見峠
8:30 伏見峠ー 10:30 水越峠ー 12:30 葛城山13:30− 15:15 弘川寺

 いつもペースとしては早いほうではない。今回はそれに輪をかけて遅かった。仕方の無い話だ。