観音峰―雪もなく、風もなく、快晴温暖 (Nov.17, 2002)
ホゥワーンとパソコンが鳴って目が覚めた。時計を見ると6時40分。省電力モードで真っ暗の画面をマウスをゆすって起こしてやるとDOPPOさんからだ。
> もう遅いかな?
> 出かけたのかな?
でへ。(^^ゞ
いま起きたとこやっちゅうに。
ポットに水を足して再沸騰。歯を磨きながら外を見る。天気はよさそうだ。鼻水もましになったような気がする。
トーストにマーガリンを塗り、ブルーベリージャムを乗せる。ブルーベリーは目にいいらしい。立ったまま食べながら、カップを温め、コーヒーを入れる。再びパソコンの前に座り、
> 観音峰へ行ってきます。
と返信した。
09:25
観音峰登山口にはすでに10台あまりが駐車。日陰にはまだ霜が残る橋を渡り山道にとりつく。よく整備されて歩きやすかったが体は重かった。風邪気味だったこと、重登山靴を履いてきたことも影響していそうだ。左ひざに曲げた状態で踏んばると痛みがあった。
風もなく暖かい。じんわりと汗をかいてきた。杉の樹林帯を抜けたあたりでセーターを脱ぐ。空には雲ひとつない。
第一展望台からは陣の峯から弥山へ続く稜線が見える。頂仙岳の尖がりが印象的だった。
この観音峰にも南朝時代の遺構が残っているらしく随所にその説明板があった。また十一面観音と染め抜かれた幟がいくつも立っていた。
観音平まで上がるとお堂ふうの休憩所が新築されていた。古くからの、と思われる石垣もいくつかあった。
10:05
石段を上がり、分岐を右に岩屋へ。中に十一面観音が安置されているようだが、薄暗くて、怖くて入れなかった。きっとこの観音さまが、山名の由来なのだろう。
10:20
登山道へ引き返し、ススキの展望台へ。むしろ暑いほどの陽射しに包まれた。やっぱりこの時期はこうでないといけない。思い返せば昨年の11月23/24日は釈迦ヶ岳から玉置山の手前まで南奥駈を歩いたけれど、快晴無風温暖だった。
大日、稲村、それからバリゴヤの頭がすぐ目の前に見える。雪はどうかと目を凝らしたが、日陰の谷筋にわずかに残る程度だった。背丈以上もあるススキをかき分けて写真を撮った。
10:50
観音峰山頂。三人ほど休んでおられた。山頂は広いが、あいにく展望はきかないようだ。そのまま法力峠方面へ向かう。山頂周辺の山道もなかなかいい。
11:25
三ツ塚を過ぎて見晴らしのいいところで一本。少し早いがついでに昼ご飯にする。まともに腰をおろして休んだのはこの時だけであった。
稲村は指呼の間である。山上ヶ岳も見える。
12:00
尾根から法力峠へ下るときやや急斜面だったがそれもほんのわずか。ちょうど12時に峠を通過。あとは見慣れた稲村道を洞川へ下るだけである。快適に40分ほどで林道に出た。 登山口のエコミュージアムセンターの駐車場近くにもごろごろ水の取水場が出来ていて、大勢の人が並んでいた。
洞川は人が多かった。小春日和の中、山すその紅葉を見にこられた人たちではないかと思う。
13:00
洞川温泉。川沿いの自然探勝路を観音峰登山口まで歩くことにする。自然探勝路とはいえほとんどが杉林の中であった。40人の大パーティとすれ違う。
13:45
車道に出て、バス停を過ぎると観音峰登山口。
思ったより早かった。昼ご飯のとき20分ほど休んだと思うが、あとはほとんど歩き詰めだったからだろう。
帰りは、天和山登山口の下見をかねて、天川から坪ノ内、和田、阪本を通り五條へ。それからサントー線を千早へ。帰宅したときはまさに日が落ちようとしていた。