十郎山からp1477.6へ (Mar.2, 2003)

 十郎山へ行ってきました。
 道を間違えたために、十郎山への登りと、十郎山からの下りはけっこうスリリングでした。

(一)登山口に迷う
 白川橋を渡ってすぐ右に折れ、白川又林道に入ったのは8時を回ったころ。雪が降っていました。
 入って8.7km地点で落石のため先へ行けなくなりました。
 車を置いて林道を詰めますが登山口らしきものはありません。もっともそれまでにいくつかそれらしきものはありましたが、十郎山までなるべく短時間で行きたかったのでもっと上にあればと。
 ヘアピンカーブを登って行くうちにだんだんと十郎山から離れていることに気が付きました。地図を見ると、このヘアピンカーブは大黒構谷にかかる橋のところでした。行き過ぎています。
 で、引き返しますと、ちょうど2台の車が落石を跨いでいるところでした。前の軽トラックには若いお兄さん、荷台には犬が2匹。後ろの車は年配のおじさん、座席には銃がありました。
 おじさんが窓を開けて気軽に話し掛けてきます。黄色の帽子には「上北山村・・・」とありました。十郎山への登山口をお聞きすると、
 「いちばん下の、橋を渡ったところの沢沿いの登山口から登ったらいい」と言います。
 そこからだともっとも距離が長くなるのでいまいち気は進みませんでしたが、地元の人がそう言います。郷に入っては郷に従え。「では、そうしましょう」と引き返しました。
 この間約1時間10分。

(二)登山道で苦労する
09:40
 林道へ入って4.2km地点にあるその登山口から登ったのはいいのですが、途中で道を間違えたのでしょう。道のような道でないような、とんでもない急登になってしまいました。ぐっと木の根や枝をつかんでよじ登るハメになりました。ボキッと折れてうしろへひっくり返りそうになりました。
 ようやっと普通の道に出合いましたが、ほどなく林業用のモノレールと合流。モノレールの始発は林道のもうちょい上にありましたので、そこから登ったほうがよかったかもしれません。
 尾根に沿って走っていますので、このモノレールが道案内です。
 途中で右から左へと登っている巻道と交差しました。
 で、10分ほど巻道を歩きましたが、これがどこで登るのかどうかわかりません。尾根に従っていれば、間違いなく山頂に行きます。
 で、引き返し、モノレールに沿って再び登りました。朽ちた梯子がありましたので、これがもともとの登山道なのかもしれません。
 モノレールの終着からそのまま尾根に沿って、12時、十郎山山頂。
 ここからの大峰山系の展望は、まあ、よかったです。

(三)十郎山からp1477.6へ
 一本取ったあと、浅い鞍部を経て向かいの稜線へ。できれば三角点のある、p1477.6まで行っておきたかったのです。
 登りを13:30までと決めて、行けるところまで行こうと。
 
 風がよく通っていて雪の表面はクラストしているところもあれば、凍っているところもありました。
 それでも道そのものは穏やかなアップダウンです。
 正面の稜線に上がり、右へ折れる。ピークを過ぎて左へ。もうひとつピークを越えてたぶん次のピークが三角点のあるp1477.6だと思いました。雪も少しずつ深くなりました。
 このあたりにはいくらでもテントが張れそうです。

13:15
 登り切ると三角点があり、山名板には1477.6峰とありました。
 この1477.6は小峠山から孔雀へ向かう稜線上にありますが、十郎山からのほうが近いと思います。
 ただ、残念なことに、釈迦、孔雀は見えますが、この稜線からは木々が展望を妨げます。
 先週のDST三氏の小峠山からのほうが展望はよさそうです。
 
 p1477.6を過ぎていったん浅い鞍部に下り、p1551側へほんの少し登り返したところで13:30。そこで昼ご飯。
 十郎山へ戻ったのが14:45。
 
 この間はとってもよかったです。要所要所にはテープもありました。

(四)下山で肝を冷やす
 あの登った道を下るのは気が進まなかったので、最短距離で林道まで下りようと思いました。
 北側に別の尾根があり、そこにもテープはありました。
 尾根が途中で分岐します。
 最短は左の尾根です。(右へ行けばよかった)
 透明の紐みたいなのはずっと巻いてありました。ぐんぐん下ります。沢の音(滝の音だった)が聞こえます。が、この下りも途中から一般道とはとても言えない急斜面。滑れば滝へ落ちそう。
 で、滝の上に出たのはいいのですがそっからどっちへ行っていいかわからない。これはやばい。じつは途中からいままであった透明のテープ(紐のようなもの)が見当たらないのに気が付いていました。もうすぐ林道なのだから不要なんだろうと能天気なことを考えていたのですが、どうやら道を間違えていたのです。地図を見ると、林道に下りる手前で尾根が分岐しています。
 で、若干登り返して右へ何とはなしに巻いているように見える踏跡がありそう。それに従うと再びテープがありました。それに従うと涸沢みたいな浅い谷に出ました。もう林道は目の前です。その涸沢を下ってみると、林道のガードレールの山側にポツンと巻いてあった赤テープに出ました。朝、林道を歩いた時気が付いていましたが、何でこんなところに? と思っていましたが、たぶん塩ノ谷を遡上した帰りの言わば沢ヤさんの下山道なのでしょう。
 てなわけで、15:50に林道にやっとこさ下りました。
 朝の登山口まで約1時間歩きました。

 その間、林業モノレールの登り口を含めて4箇所、梯子がありました。
 そのうちのどれかがまともな登山道なのではないかと思います。
 次回は、まともにシュッと、p1551まで行ってみたいですね。

 ま、これで昨年9月伊勢辻山で話をお聞きしたおじさんにちょっとは顔向けができそうです。