木版画 円空仏と石舞台古墳 白柳栄一氏作 
    (Sept.30, 2006)


 以前、【番外編】円空仏と武士ヶ峰の解明 (Mar.11, 2006)で紹介した某氏とは、白柳栄一氏のことである。先日、挨拶に伺うとさらに仕事は進捗しているようだ。
 「あげるよ」
 「いえいえ、僕如きに」
 「いやいや、たくさん刷ってるから」
 その翌々日にはほんとうに六枚の木版画が届いていた。石舞台古墳と、天川栃尾観音堂の円空仏であった。
 拙い写真だけれど、ぜひ紹介したい。原寸はハガキサイズ。

名古屋市千種区 鉈薬師堂 円空作 十二神将
 医王堂に入ると唐草紋の美しい大きな円空仏が迎えてくれる。すばらしい。大きな角材を縦に割った平面的な材木に線彫りのように像を刻んでいる。単調になりがちな平板をお顔の表情、唐草紋の大小、位置、携えた武具等によって変化を付け工夫されている。薬師三尊や仏法を守護する十二神将の姿である。「憤怒形相」が見られない。しかし、注意して眺めると微笑をたたえているが何かしら不気味さはある。
 (白柳氏の文章から引用しました)

明日香 石舞台古墳

天川 栃尾観音堂 円空仏




 白柳氏は、『沖縄に魅せられて―白柳栄一沖縄木版画集』(かんぽう)を出版されている。拝見したことがあるが、ほんとうにきれいな色合いだった。