桧塚東峰―池杉山、ナメラ山、岩屋口山、桧塚
  (Apr.1, 2006)

 以前から候補に上がっていたコースのひとつ。
 待ち合わせ場所の「みのや」で、別ルートのpanaちゃんと遭遇した。よくよく思い出してみるとpanaちゃんと会ったのは昨年の六月以来ではないか。なんだか相変わらず元気だ。

例によって道なき道を・・・
まだらの雪だが暖かい。

 青田から千秋林道を行ける所まで車を入れる。下山地点のマナコ谷登山口まで入れればよいが、林道の状態次第だ。底をこすらないようにそろそろと登り造林小屋手前の橋のところに一台をデポ。橋の向こうには雪が残っていた。登りだし、無理は禁物だ。ここまで来れれば御の字だ。
 僕の車を置き、ピッケル君の車で引き返す。
 途中で待ってもらっていた円さん、のんぶーと一緒に青田まで戻り、赤い橋を渡った。

 「電子国土」から印刷した地図を持っていたが、結局尾根への分岐が判然としないまま幅広の林道に従う。
 トガ尾をp1074まで登り、ナメラ山、岩屋口山ほか幾つかのピークをたどり桧塚からマナコ谷登山口へ下る予定である。

 林道のたぶん二つ目か三つ目の分岐。左が無難とも思えたが、円さん、
 「右へ行きましょうよ」
 「いいですよ」
 たぶん最近枝打ちされた桧を見ながら和気藹々と進むと道が切れた。鹿除けらしいネットで遮られ、「あらら」、仕方がない。ネットに沿って急登を登る。あっちへこっちへと登ると先を行く円さんが、「あれ?」。
 どうやら幅広の林道に上がったようだ。「ま、ショートカットしたと思えばいいんじゃない?」
 その林道もついに終点まで来てしまった。
 「道、おまへんで」とピッケル君が言う。
 これまたネット沿いではあるが尾根上であり、そのまま登ると赤いテープが散見された。
 雪に覆われていたけれど、どうやらこれが地図にあるトガ尾の破線ルートだろうと思われた。

 ネットが切れると自然林になった。
 まだら模様に雪が残っていたが風もなく気温も高そう。
 一本取る。西には桧塚が見える。ひときわ白い尾根は桧塚からの下山道だろうか。

池杉山から桧塚方面を。この稜線を歩く。

10:50 まだら模様の雪を踏みながらピークに出た。池杉山(p1074)である。
 青田から二時間くらいか。
 稜線上にも吹き溜まりの雪が残っていた。奈良県南部の方によると最近降ったらしい。

11:10 ナメラ山。三角点がある。
11:50 岩屋口山。
 ヒメシャラの群生の中の椈。二重山稜、トウヒの群生。ピークはいくつかあるものの穏やかな稜線と言っていい。次第に深まる雪。僕たちは「ええやんか〜」と口々に感嘆の声を上げる。
 途中でお腹が空いた。
 一本取る間にピッケル君は速攻でおにぎりをほお張る。

山頂までもうひと息。

 たぶん「あれ」と、桧塚を目指して僕たちは膝まで雪に潜りながら椈林の中を登った。
 その途中に、おそらく二人と思われる新しい踏跡があった。不確かな記憶だがp1214あたりまで登り桧塚へは向かわずに北へ下られたようである。かなり早い時間の登り下りではなかったろうか。
13:40 桧塚山頂。

山頂周辺は深い雪だった。

 天気は晴れだが、予想以上に風が強く、昼食もそこそこに千秋峰の尾根を下らざるを得なかった。雪の中の急斜面は膝に堪える。
 2004年のGW、この道を下ったが、植林帯の中に入ると、今回は雪道だったせいか、殆んど記憶がなかった。

千秋峰の尾根をマナコ谷へ下る。

15:10 マナコ谷登山口。
 デポ地点までさほど時間はかからず、慎重にゆっくりと千秋林道を下り、みのやで汗を流した。

 今季の冬は早く12月からかなり寒かった。1月半ばにはいったん寒気が緩み春は早そうだったが、それからまた寒くなり、いまひとつ冬から春への移り変わりが実感できなかったように思う。不思議な季節だった。

 ♪春は名のみぞ、春は名のみの・・・。のんぶーどっちやったっけ?


追記:
 のんぶーさんから、レスポンスをいただいた。
 
 ♪春は名のみの 風の寒さや〜〜♪ です。

 ついでに歌詞を書いておきま〜す(^o^)

1.春は名のみの 風の寒さや  谷の鶯 歌は思えど
  時にあらずと 声も立てず  時にあらずと 声も立てず

2.氷解け去り 葦は角ぐむ  さては時ぞと 思うあやにく
  今日もきのうも  雪の空 今日もきのうも  雪の空
 
3.春と聞かねば  知らでありしを  聞けば急かるる  胸の思を
  いかにせよとの この頃か  いかにせよとの この頃か


 うぐいすだつて狼狽する、怪しげな季節の移り変わりだつた。


円さん:ナメラ山・岩屋口山・桧 塚(台高)


ピッケル君:ナメラ山〜桧塚〜千秋峰