九尾林道から高城山へ(Oct.2, 2004)

 先週、沢原の森田さんにはお世話になった。
 電話をお借りできただけでもありがたかったのに、九尾林道の奥まで車で送っていただいた。ほんとうにありがとうございました。
 お礼方々、きょうも天川詣。
 挨拶に立ち寄ると、ご主人もおられてコーヒーをいただきながら先日の概略を申し上げ、この界隈の山の話をお聞きした。
 「天辻からこっちへ来るにしても、尾根筋を歩いた方がいちばん早いんや」
 我が意を得たり。いまの車道を歩けばかなり遠回りになる。奥駈にしてもその通りである。吉野から熊野本宮大社まで車道を歩くより奥駈道を歩いたほうが断然早いと思う。
 「と言うわけで、きょうは九尾から高城山へ行ってきますわ」

10:05  
 九尾林道から山道に入るや否やさやさやと細かい雨になった。
 先週ととくに変わることなく山道を登ったつもりだが、途中で「こんなとこ歩いてないぞ」。そうは言っても上へ行けば巻道と合流するはずだからガリガリと登った。
 概略図は以下の如くである。

 登りは谷の右側を登った。これは先週どおり。ただ先週とは若干違う地点で巻道Bに出た。
 (ハ)の交点に赤いテープがあった。先週は気がつかなかった。九尾林道にもう一台車が停まっていたからひょっとするとその持ち主が巻いたのかもしれない。
 ここからの登りには記憶があった。下(谷側)を見るとなにやら道になっていた。
 先週はここから登ったと思うが、じつは上の巻道Aと勘違いしていて、そのままこの巻道Bを左に歩いた。さすがにこれと違うことに気がつき(ハ)まで引き返し、そこから登ると(ロ)で巻道Aに合流する。ここにも記憶があった。先週、下るときこの巻道Aを(ロ)から右へ行ってしまったのだ。
11:10 稜線との合流点(イ)。
 ここの下りを先に書いておくと、(ハ)から下へつまり谷に向かって下りた。道は沢の向こう側へ付いていてそれに沿うと(ニ)へ出た。(イ)から(ニ)までわずか20分だった。これがもっともまともな道と言うことになる。

稜線との合流点(イ) 交点(ロ)
(イ)これを右に登ると天狗倉山。左は高城山である。

(ロ)これを右へ下る。先週の下りではこれを真っ直ぐ行って、とうとうタカノス山を経て五色谷林道へ下りてしまった。

(ニ)山道へ入ってすぐの分岐。先週も今週も右の山側を登ったが、沢を跨いで左にも道が付いている。結局、左へ行った方が歩きやすいし早いことにきょう下ってから気がついた。
分岐点(ニ)

 稜線(イ)に出てからは、さやさやと降る雨の中、まだ雨具を着けるほどでもなく遠望は利かなかったが快適に歩いた。お尻の白い鹿がぴょんぴょんと跳ねて行く。
 途中平坦な踊場があった。

わりと広い平坦地だった。 高城山


 それを過ぎるとかなりな急登だった。
11:50 長い急登のあと、緩斜面を少し登るとついに高城山山頂である。今年の3月7日、逆コースから来て以来である。
 雨もありゆっくりもしてられない。
 先ほどの急斜面を下るときずるっと滑ってこけてしまった。
 平坦地へ出て雨具の上だけ着けた。

 高城山から25分くらいのところにかすかに道とわかる巻道との分岐があった。

左稜線。右に不鮮明ながら巻道が付いている。
行先不明。
ひょっとして巻道Bと繋がっているか?


12:40 稜線(イ)。
12:45 交点(ロ)。
 ここから先述したように谷へ下りる道を取る。先週はここは歩いていない。
13:00 沢を渡って(ニ)。
 なんだ、稜線から20分で下りれたじゃないか。
 
 
西ノ谷林道編
13:05 車に戻り、西ノ谷林道へ。
 西ノ谷林道は、高城山から武士ヶ峰への稜線を越えて向こうまで付いている。もうすぐその稜線が見えるところで林道には雨水のせいか深くえぐれていてとても車では登れそうもなかったからそろっとバックで引き返し広い駐車スペースまで戻った。

駐車スペースから。
この上は道がえぐれて車では難しい。
そろそろとバックでここまで戻った。


 車内で昼ごはん。
 雨は依然として降っている。
 武士ヶ峰の南、北峰についてはまだよくわからないままであるからそれを確かめに来たのだが、雨の中を再び山へ入るにはいくらか気分が萎えていた。
 8月21日、光流寺から尾根伝いに武士ヶ峰へ登ったとき、その山名板の地点を南峰だと思っていた。下には林道が見え、その向こうにまた山がありそれが北峰であろう、と。
 食後、いったん引き返し分岐している林道へ入ってみた。トチラ谷林道である。
 しかし、これはずいぶん南に付いている。むしろ白石山に近い。だから、武士ヶ峰から見えた林道はこれではない。
 もう一度先ほどの駐車スペースに戻り、「やれやれ」って気分で歩き出す。稜線まではすぐ。林道の分岐はない。
 「???」
 ってことは下に見えたあの林道は何だったんだろう?
 稜線を越えて向こう側までしばらく歩いてみるが、武士ヶ峰からは離れていく一方である。
 「ん〜、わからん。またいずれ来てみるか」
 なかなかさっさとは片付かないものだ。

 
大日山編
 和田の郵便局の前を通り、西吉野方面へ。「星のくに」からはすかいに右へ。
 大日山に登るつもりなのだ。
 ここへはすぐ登れるはずだ。
 これを済ませば、大天井からこの大日山までが繋がる。登山口は、8月7日乗鞍岳から武士ヶ峰へ歩いたとき見当がついていた。
15:45 大日山登山口
 道はしっかりしていて、電波塔を巻きながらほどなく青く塗られた社へ。その上が山頂である。
15:55 大日山山頂。
 
 核心部はやはり先週の天狗倉山から扇形山だった。

 西吉野で豆腐と揚げを買って帰った。


大天井から大日山までの記録
小天・大天・岩屋峰 (Feb.28, 2004)
武士ヶ峰・高城山―思いがけない新雪の中を (Mar.7, 2004)
扇形山 (May 8, 2004)
乗鞍岳から武士ヶ峰 (Aug.7, 2004)
天狗倉山から扇形山 (Sept.26, 2004)